
目次
はじめに
大学生活の終わりが見えてくると、ふと「このままでいいのかな」と思う瞬間が訪れます。
今までなんとなく過ごしてきたけれど、この先の人生をどう生きていくべきか、急に不安が押し寄せてくる。
そんなモヤモヤとした気持ちを抱えているのは、きっとあなただけではありません。
僕自身も、まさに同じように将来に対する不安を感じながら過ごしている大学生の一人です。
周囲の友人たちが自分の進路に向かって歩き始める中で、
「自分は本当にこのままで大丈夫なのか」「何者にもなれないまま終わってしまうのではないか」と焦る気持ちを日々感じています。
今回は、「将来が不安でたまらない」と感じている大学生のあなたに向けて、
僕自身のこれまでの体験談と、そこから得た気づきや、今だからこそ伝えたい5つの考え方・行動をお届けしたいと思います。
少しでも、あなたの心が軽くなり、一歩を踏み出すきっかけになれば嬉しいです。
“自分は特別”だと思っていた高校時代からのギャップ

僕は、偏差値の低い高校の中で、たった一人、慶應義塾大学に合格しました。周囲から驚かれ、先生たちには褒められ、家族には誇られ、「自分は特別なんだ」と強く思いました。
その瞬間、「これで人生は勝ちだ」と感じたし、「あとは順調にいくだろう」と、根拠のない自信に包まれていました。
けれど、いざ慶應に入ってみると、そんな自信は一瞬で打ち砕かれました。
そこには、自分よりも頭が良くて、会話もうまくて、何かしらの分野で結果を出しているような人たちが当たり前のようにいて、僕はただの「その他大勢」にすぎなかった。
高校時代の自負は通用しないことを痛感しました。
そして就職活動を通じて、さらに現実を思い知らされました。
どれだけ多くのことを知っているかよりも、どれだけうまく人と関われるか。
どれだけ魅力的に自分を伝えられるか。知識や努力ではどうにもならない壁があることを、面接のたびに感じました。
社会は、想像していた以上に“人間力”を求めてくる場所でした。
同時に、人との直接のコミュニケーションに苦手意識を感じていた僕はこれから大丈夫なのかとやり場のない不安に襲われました。
年収とブランドだけを見て落ちていった就活

僕は就職活動で、年収が高く、名前を聞けば誰もが知っているような大手企業ばかりを受けていました。
「やっぱり慶應に入ったからには大手に行くべきだろう」「周囲からも一目置かれたい」「勝ち組として堂々と社会に出たい」
──そんなプライドと見栄が、どこかにあったんだと思います。
正直、自分の興味や適性よりも、世間的な評価や待遇ばかりを気にしていました。
でも、現実は甘くありませんでした。
書類で落とされ、面接でもうまくいかず、最終面接まで進んでも不採用。
気づけば、大手企業には一つも引っかからず、結果はほぼ全滅。
唯一内定をもらった企業も、特に熱意があったわけでもなく、世間的な評判も決して良いとは言えず、「本当にここでいいのか?」という不安が拭えないまま、時間だけが過ぎていきました。
その企業の仕事内容に強く惹かれているわけでもないし、入社後に自分が情熱を持って働けるイメージもまだ持てていません。
かといって、今さらもう一度就活を一からやり直すのは怖い。
これまで何十社も落ちてきた経験が、心の奥に重くのしかかっていて、また同じ思いをするのが怖いんです。
時間的にも、精神的にも、もうそのエネルギーは残っていない──そんなふうに感じてしまっています。
学生が陥りやすい3つの思考
不安に飲み込まれそうになるとき、僕はある“思考のクセ”に陥りやすくなります。
頭ではわかっていても、心が追いつかない。
そんなときこそ、自分自身の思考パターンに気づくことが大事だと思っています。
他人と比較してしまう

SNSを開けば、眩しい世界が広がっています。
各方面で充実した毎日を送っている同級生。
すでに起業して何百万も稼いでいる学生。海外に飛び立ち、グローバルに活躍している同世代…。
そんな姿を見るたびに、心の中に黒い影が差してきます。
「なんで自分はこんなにダメなんだろう」「どうして自分だけ取り残されているんだろう」って、無意識に他人と自分を比べてしまう。
でも冷静に考えてみると、本当に比較すべきは“他人”じゃない。比べるべきは、“昨日の自分”、“1年前の自分”です。
たとえ小さな一歩でも、自分なりに前に進めているなら、それだけで十分価値があると思えるようになりました。
他人のペースではなく、自分のペースで、少しずつでも成長していけたら、それが何よりも尊いことなんだと、今は信じています。
考えすぎて動けなくなる

「このまま今の企業に進んで本当にいいのか?」「他にもっと自分に合った選択肢があるんじゃないか?」
そんな問いが頭の中をぐるぐると回り続け、結局何も決断できないまま時間だけが過ぎていく。
考えることは大事だけれど、考えすぎると逆に動けなくなってしまうんですよね。
だから最近は、あえて“考える時間”を区切るようにしています。
例えば「今から15分だけ本気で悩む。そのあとは、どんなに不安でも一歩動いてみる」。
完璧な答えを出すことよりも、まず動いてみること。
それが次の展開や気づきにつながる。行動しなければ、風向きは変わらない。そんなふうに考えるようになりました。
変化が怖くなる

今の自分に満足していなくても、その状況を変えるのが怖い。
たとえしんどい現実でも、慣れ親しんだ環境にとどまっていたほうが“安心”できる気がしてしまうんです。
これがいわゆる「現状維持バイアス」なんだと思います。
メンズコーチジョージも言ってますね(笑)
でも、何も変えなければ、何も変わらない。当たり前のようで、実はすごく難しいこと。だからこそ「怖くても一歩踏み出す勇気」を持ちたい。
たとえその一歩が小さくても、方向が間違っていたとしても、“動いた”という事実が、次の景色を見せてくれると信じています。
将来が不安な大学生におすすめの5つの行動
最後に、僕自身が悩みながらも試してみて、「これはやってよかった」と思えた、“小さな前進のヒント”を5つ紹介します。
どれも特別なスキルや知識は必要なくて、今この瞬間からでも始められることばかりです。
悩みを紙に書き出してみる

頭の中でモヤモヤ考えていることは、案外漠然としていて、自分でも何に悩んでいるのかよく分からなくなっていることがあります。
そんなときは、ノートや紙に「今の気持ち」や「不安に思っていること」「やりたいこと」など、思いつくままに書き出してみると、不思議と心が整理されてきます。頭の中にある“もやもや”を、目に見える“言葉”に変えることで、自分の本音が少しずつ見えてくるんです。
完璧じゃない自分を認めてあげる

僕たちはつい、「ちゃんとしなきゃ」「失敗しちゃいけない」と思いすぎて、自分に対して厳しくなりがちです。
でも、誰だって完璧じゃない。
むしろ、うまくいかないことがあるのが自然なんです。何もできなかった日があってもいいし、気分が乗らない日があってもいい。
そうやって、自分を責めるのではなく、「今日の自分もよく頑張ったな」と優しく声をかけてあげることが、前に進む力になります。
1日5分でもできることを積み重ねる

将来のことを考えると、「何か大きなことをやらなきゃ」と焦る気持ちも出てきます。
でも、いきなり何時間も勉強したり、すごい成果を出したりするのは難しい。だからこそ、「1日5分だけ」でいい。
英語の単語帳を開く、日記を書く、自己分析をしてみる、短い記事を読む…。
ほんの5分の積み重ねが、やがて大きな自信になります。
継続は、小さくてもしっかり自分を支えてくれます。
マインドフルネスや日記などで“今”に集中する時間を作る

将来のことを考えると、不安はどうしても膨らんでしまいます。
でも不安というのは、たいてい“まだ起きていないこと”に対して感じるもの。
だからこそ、少しでも“今この瞬間”に意識を戻してあげる時間が大切です。
深呼吸をしてみたり、五感に意識を向けてみたり、日記を通じて「今の自分の気持ち」に向き合ってみたり。
未来の心配で押しつぶされそうなときこそ、“今ここ”に戻ってくる練習をしてみてください。
信頼できる人に相談する(大学のキャリアセンターでもOK)

不安を抱え込んでいると、それだけでどんどん重たくなっていきます。
だからこそ、信頼できる人に打ち明けてみることが、とても大事です。
家族、友達、先輩、先生、誰でもいい。“話す”ことで、自分の気持ちが整理されたり、思いがけないヒントがもらえたりすることがあります。
大学のキャリアセンターも、案外しっかり話を聞いてくれますよ。(僕は高校時代に頻繁に利用していましたが、行くたびに心が軽くなりました)
「どうせ行っても意味ないだろう」と思わず、一度だけでも話してみると、意外と気持ちが軽くなるかもしれません。
最後に:悩んでもいい。でも、止まらなければいい
僕も今、完全に答えが出たわけではありません。
それでも、「このままでいいのか?」と悩み続けるあなたと同じように、少しずつ前を向いていけたらと思っています。
誰かと比べる必要はないし、いきなり大きな成功を目指さなくてもいい。
1歩でも、0.1歩でも進めば、それはもう立派な成長です。
一緒に、そんな“じぶんだけの道”を探していきませんか?
未来の心配で押しつぶされそうなときこそ、“今ここ”に戻ってくる練習をしてみてください。